越の修武録 令和編

上地流空手道宗家直系春日山修武館 令和元年からの活動記録です。

謙信公祭

 道場はお盆休み明けの初日。
 予定どおり練習生同士で完子和分解挑戦。できる。時間の融通ついて、これも予定通りの新人達の初歩的な対人練習開始。すっごい楽しそう。
 時間直前まで娘に泣かれて困ったが、始まってしまえば琴ちゃんと連れたって自分達から級組手を習いに来るし、対人もミットも満面の笑みで、かつけっこう上手くやる。
 なんなんだこいつは。
 
 来週の土日は謙信公祭。
 例年だと意識せずに通常の練習を行えたが、道場から10メートル先の道路がガクトを迎えた行列のメインストリートになるらしく、今年はどうやらとんでもないらしい。
 来週の土曜クラスは急遽お休みすることにした。この地が賑わうのはいいことだし、郷土の英雄を顕彰するのもいいことだと思う。だがこの謙信公祭、ここ数年はブームを見据えて行政が予算をつけバックアップもし大々的に開催しているが、ほんのその数年前までは、行政は見向きもせずに春日山の町内会と商工会が身銭を削って何十年も伝え灯してきた祭りである。プログラムを見ればそのことは歴然としている。10年前のプログラムで協賛し運営実行していた人達の会社や名は2割もない。明確にいえばほとんど廃業してしまった。化粧品屋、肉屋、スナック、電気屋、酒屋、本屋、自転車屋・・・。このブームで賑わう今だけを見るのではなく、そうではない時代も利にならなくても伝えてきた人達がいたことを忘れないでほしい。それが郷土の心であり力だと思うから。
 しばらくは気を惹くだろうし、その名をかざす事象も多いだろう。が、いつしか熱も冷め、振り返れば名を汚した事象にも気が付くはず。
 その時、郷土の心の真価が問われる。郷土用の心の養い方が必要だと思う。