越の修武録 令和編

上地流空手道宗家直系春日山修武館 令和元年からの活動記録です。

新潟県知事選挙

 私は泉田知事が就任以来、その県民第一の理念と筋を通した仕事ぶりに感銘を受け、知事を尊敬していた。
 就任直後の中越地震東日本大震災、TPPといった新潟県にとっては厳しい情勢のなかでの県政のかじ取りであり、安楽に権勢を謳歌する政治家とは異質な県知事であった。東日本大震災時には、自身の中越地震の当事者知事としての経験から隣県福島県に対する心ある対応に共感を覚え、わたしの職場で集めた寄付金は、国(当時民主党が政権与党)ではなく、新潟県に託した。
 柏崎刈羽原発の再稼働や北陸新幹線の負担金・運行に関する東電、IRとの交渉においても、そのきびしい対応は、彼らの正体を知っていればこそ、彼らから県民の生命と財産を守る責任者として当然の言動であり、知事の責任を果たそうと、必死に頑張っていた姿であった。当時の日本国政府、東電、JRを信じることなど、私もできはしない。
 知事が泉田さんで良かったと心底思ったものである。
  さて今年10月の県知事選挙、柏崎刈羽原発の問題があり、多選はどうかという懸念もあったが泉田知事に4選をお願いしなければならないであろうと思っていたが、突如、新潟日報の報道を理由に出馬を取りやめてしまった。
 腑に落ちない。
 言えない何かがあるのだろうが、残念である。
 いや、東電の正体を知り、JRの正体を知り、そしてマスコミの正体を知ったればこそ、出馬撤回という不可解な行為によって新潟県民に警鐘を鳴らすことが、県民を新潟県を愛した知事の、最後の大仕事と考えたのかもしれない。
 いずれにせよ、泉田知事はまもなく任期を終える。しかし、泉田知事の県民第一の理念と筋を通した仕事ぶりを、県民は見ていた。新潟県民は、次の知事を誰に託すか、泉田知事を見た目で選ぶであろう。泉田降ろしを仕掛けた老獪な勢力は、大きなしっぺ返しを県民からうけることになると思う。
 私の職業である薬局の許可証と麻薬免許は新潟県知事からいただく。
 今いただいている免許は、新潟県知事泉田裕彦の名の免許である(許可証は上越保健所長名)。
 大切にし、その名に恥じぬよう地域のために努めたいものだ。
 
 余談
 越後中世史の研究で、加茂にどっぷりつかって調べたことがあるが、知事が加茂出身ということを知り、さらに愛着が増した。